MEDICAL CARE(医療)
 2015年6月14日更新
更新箇所:ブログ掲載ページ

2013年11月10日:一般公開






 ●院内感染への用心●

 まず、最初に言っておきたいのは、病院は「病気の犬が集まる場所」であるということです。
 命を救ってくれるありがたい場所であると同時に、訪問のタイミングが悪ければ院内感染で伝染病に
 感染する恐れもある危険な場所
だという事を、しっかり頭に入れておいて下さい。
 人間の場合も、高血圧で受診したつもりが、病院の待合室でインフルエンザに感染したと聞く事も
 ありますが、犬の場合も同じです。犬の伝染病でも起こり得るのだと肝に銘じておいて下さい。

 伝染病の腸炎か、普通の下痢か分からない状態で受診する犬は、一般の患畜と同じ待合室で
 順番を待ちます。ペットショップや繁殖業者(ブリーダーと名乗りますが、多犬種数十頭を飼育して
 いたり、他所から子犬を注文取り寄せするのは繁殖業者です)を通して購入した子犬は、伝染病が
 潜伏している状態で売買される事があります(繁殖業者では親犬にワクチンを接種していない場合も
 あります)。でも、購入者は、何も御存じなく、普通の下痢と思い、病院の受付で他の患畜と一緒に
 順番を待っていたりするのです。

 獣医師も症状が軽いうちは、伝染病を疑わず、検便だけの検査と処置で済ませる場合があります。
 パルボウィルス等の伝染病が発生するような繁殖所には、寄生虫や病的細菌もいるのが普通です。
 その為、病院では伝染病の独特な症状が現れるまでは、寄生虫や病的細菌に対しての処置だけを
 行い、伝染病の検査まではしないのです。

 そういう状態の子犬に、他のワクチン未接種の子犬やその飼主さんが接触すると、伝染病が移って
 しまう場合があります。ワクチンが完了していない子犬をお持ちの場合は、動物病院では、むやみに
 他の犬、特にワクチン未接種の子犬には触れない方が賢明です。


 また、犬に動物病院の壁や床を舐めさせないように注意して下さい。
 犬は緊張が高まると、地面や自分の身体を舐めます。また、緊張から頻繁にあくびをしたり、水の
 ような鼻水を垂らしたり、頭を振ったりします
。そういう動作で飛沫感染が起きることもあるので、たとえ、
 動物病院が、毎朝、床や壁を消毒していたとしても、用心するに越したことはありません。


 
 (御注意)他犬種の飼主の方、他犬舎のコリーをお持ちの方へ

 ここで記載している事柄は全て、当犬舎の繁殖犬の飼主さん(犬の飼育初心者と仮定して)へのメッセージです。譲渡した子犬が
 無事に育っていけるように、親しい獣医師やブリーダー達の情報を元に、最も安全な方法(用心し過ぎると思われるかもしれませんが)
 として、 また、飼主さんが主治医の獣医師(一般的な地方の開業医を想定しています)と摩擦をを起こすことがない無難な方法として、
 選んでいます。

 ここで記載している内容が、お読みになった方の掛かり付けの獣医師や購入先のブリーダーの見解と一致しない場合(特に、ワクチンの
 更新時期に関する見解について)もあると思います。御覧になった方それぞれが、御自分の犬の飼育環境を考慮に入れ、御自分の
 信じる方法をお選びになって下さい。



 
 ブログ掲載ページ

 このページを作ってから長い年月が経っており、ホームページ立ち上げの当時には無かったブログの方に
 いくつもの重要な記事を載せてきました。ですが、ブログでは記事が流れて行き、あとで見つけるのが
 困難なので、そうした重要な記事を探し出して、少しずつこちらにリンクを貼って行こうと思います。
  Yahooの知恵袋に投稿した記事も載せておきます。
                                                 2014年9月29日

メインブログ「コリー達に囲まれて」 2015年6月24日  危険な新薬(ノミダニ予防ブラベクト)
 メインブログ「コリー達に囲まれて」 2014年8月17日  ラフコリーの急性膵炎について。
ブログ「ラフコリーを御存じですか?」 2014年9月29日  ↑の記事の保存版
 メインブログ「コリー達に囲まれて」 2014年7月29日  急性膵炎で安楽死を選んだマイヤについて
 ブログ「ラフ・コリーを御存じですか?2014年10月16日  手術糸が引き起こす病気:脂肪織炎
 Yahoo知恵袋 投稿記事     2012年11月25日  恐ろしいEM(EMW)菌について。
   
メインブログ「コリー達に囲まれて」 2014年8月29日  デング熱が犬猫に感染するかどうか。
 メインブログ「コリー達に囲まれて」 2014年8月28日 予防していても感染するバベシア症について。
 メインブログ「コリー達に囲まれて」 2014年 月  日 エキノコックスについて
   
メインブログ「コリー達に囲まれて」 2014年8月1日 骨の発達と不妊去勢手術の関係について
メインブログ「コリー達に囲まれて」 2014年9月28日 停留睾丸と去勢&肛門腺絞りについて 
メインブログ「コリー達に囲まれて」 20  年 月  日 子宮蓄膿症と不妊手術について
   
 メインブログ「コリー達に囲まれて」 2014年 月  日 ラフコリーのMDR1遺伝子欠損について
メインブログ「コリー達に囲まれて」 20  年 月  日  ラフコリーにとって危険な薬物について
ブログ「ラフコリーを御存じですか?」 2014年8月22日   ラフコリーとフィラリア予防薬について
   
 メインブログ「コリー達に囲まれて」 20  年 月  日 禁忌の繫殖で生まれるダブルマールについて 
  クリプティック・ブルーマールの怖さについて 
 
   ラフコリーのコリー・アイ遺伝子について
   
  グレイコリー・シンドロームについて
   
  ラフコリーのアルカリ乳について
   
 
   
   
 
   





 ●ワクチンについて●

 ■■子犬の場合■■

 
ワクチネーションに関しては、子犬の抗体のでき方に個体差があり、獣医師やブリーダーの考え方、
 飼育環境、譲渡方法により様々なので、どれが一番良いと断言できません。当犬舎では、現在は
 次の方法を選んでいます。

   ①パルボ単体生ワクチン★生後40日前後
   ②6種または8種混合ワクチン★生後60日
   ③6種または8種混合(②と同じもの)★生後90日
   ④パルボ単体生ワクチン★生後120日頃(接種しない場合もあります)



 1度も混合ワクチンを接種していない時期に、抱っこして出歩くし(御自宅の敷地外へ)地面へは
 降ろさないから大丈夫と考えるのはお止め下さい。地面に残留したウィルスからだけでなく、病気の
 犬が数時間前に居た部屋に入るだけでも感染することがあります。伝染病の多くは、空気感染です。

 とはいえ、犬の
社会化のことも考えねばなりませんので、妥協策として、2回目の混合ワクチンが
 済んでから10日から3週間くらい経ってから、屋外へ散歩に連れ出すようにするのが良いでしょう。

 ただ、できるだけ早い段階で可能な限り多くの人や物を見せた方が社会化はスムーズに進みますので、
 感染症を避ける為には、1回目の混合ワクチンが済んでから10日目くらいから
地面に降ろさない状態
 連れ歩くことをお奨めします。これは、介助犬の幼犬の馴致訓練で行われていることなのですが、
 大型犬の子犬の重さに耐える丈夫な生地の犬用スリングに入れて出歩くのがお奨めです。
 常に子犬に、何かを“
見させて、納得させる”という方法で人間社会のことを学ばせていって下さい。


 (注)どんなワクチンでも、子犬の身体への負担を考え、ワクチンとワクチンの間は、少なくとも
   3週間は、間を空ける必要があります。
   また、接種後1週間は、シャンプーなどストレスがかかり体調を崩しやすくなる事は避けて下さい。
   なお、接種直後は安静にしなければならない点は人間と同様です。

 (注)子犬の初回ワクチンは、生後60日に混合ワクチンを打つのが一般的ですが、
   当犬舎では生後56~60日にかけて空輸する場合も多く、直接引き取りと違い、機内や空港で
   ペットショップが発送する子犬と同室になる場合もあるので、生後40日の時点で、最も感染率の
   高いパルボの単体生ワクチンを接種しています。この日齢では負担の大きい混合ワクチンは
   接種できません。
   また、母犬からの移行免疫が子犬の体内でいつまで残っているかには個体差があり、不活化
   ワクチンでは共倒れになる恐れがあるので、きついですが生ワクチンを接種しています。

 (注)免疫のできていない子犬がいる場合、同居の犬にワクチンを打つ際は、子犬とは分け、

   決して子犬をワクチン接種後の他犬の排泄物に接触させない
ようにして下さい。生ワクチンだと
   ウィルスは生きているので、接種後3週間くらいは、排泄物中にウィールスが混じる可能性が
   あります。体力や免疫力が落ちていると
感染の危険があります。(最近は混じらないように
   開発されているそうですが、絶対という保障はないので、極力避けて下さい。)


           


 ■■成犬の場合■■

 
1年に混合ワクチン1回です。但し、3~4歳以降は、欧米の最新の考え方に従い(かかりつけの
 獣医師には1年に1度の接種を薦められますが)、下記のワクチンによる弊害も考慮に入れ、
 2~3年に1度の接種にしています。

 ワクチンは種類が多ければ多いだけ良いという事でもなく、また、接種回数についても、多くし過ぎると、
 免疫系に異常をきたす場合もあるので、かかりつけの獣医さんとよく御相談になって下さい。


  ★ワクチンでは
副作用を起こす場合があります。弱めた菌を体内へ入れるわけですから、
   下痢、発熱等があり、体調が優れぬ時は、接種時期をずらして下さい。
   
   
副作用としては、
   軽いものでは、
下痢、発熱、食欲減退等の他、変わったものでは、食欲があり下痢もないのに、
   眠ってばかりいる(発熱の為)
場合もあります。
   重いものは、数分から数十分で死亡する
アナフィラキシー・ショックや最近、イギリスの
   学会で報告されている
癲癇発作というのもあります。

   なお、ケンネルコフなどは、ワクチンを接種していても感染しますし、ワクチン効果の大きい
   ジステンバーやパルボでは、あまりにウィルスが多い環境に置かれると、たとえ毎年接種を
   している犬であっても感染します。

  
(注)ここで言うワクチンは、狂犬病予防ワクチンとは別物です。
   狂犬病ワクチンと、それに伴う蓄犬登録は、お住まいの地区の役所や獣医さんに御相談下さい。
   もともと、狂犬病ワクチンは、犬の生命を守る為と言うよりも人間を狂犬病から守る為に
   研究開発されたワクチンなので、上記、混合ワクチンのように犬本位に作られていません。
   但し、接種は義務ですので必ず接種して下さい。
   でも、犬本位のワクチンではありませんので、焦って幼いうちに無理をして接種するのではなく、
   十分に育って体力がついてから接種する事をお奨めします。
   当犬舎では、集団接種を避け、生後6ヶ月頃に病院に連れて行って接種と登録をしております。




 ●フィラリア予防について●

 
地域により多少異なりますが、5月下旬より11月末または12月初旬まで、月1回、体重に応じた量の
 予防薬を飲ませないと、フィラリアに罹患し
命を落とす事になりますので、必ず予防して下さい。

 
)フィラリア予防薬とフィラリアに罹患した犬に飲ませる治療薬は別物です。
    誤って飲ませると
死亡する事もあるので、御注意下さい。

 (
)フィラリア予防薬自体で、命に係わるアナフィラキシー・ショック(劇症アレルギー)を起こす
   犬も稀にいますので、ワクチン同様、投与には厳重な注意が必要です。
    


             


  ■■薬のタイプと付属効果■■

 (1)注射タイプ:まとめて長期間の予防をし、皮膚の中にジェル状で埋め込まれます。
   もし、
副作用が起きれば皮膚切開手術でジェルを取り除くしか方法が無いそうです。
   また、発売後年数が経過しておらず、安全かどうかの見極めが十分ではないと思われるので、
   当犬舎ではお奨めしません。付属効果としての、その他の寄生虫の駆虫効果はありません。

          (注)死亡事故多発の為、2014年現在、使用されていないと思います。


 (2)チュアブル(肉様タイプ):カルドメックチュアブルが製品名です。錠剤タイプもありますが、共に
   
コリーにとって危険なイベルメクチン(イバメクチン)を含有するため、いくら安全な量だと言われても
   使う気はおきません。当犬舎の繁殖犬のオーナーさんには避けるようにお願いしています。
   
このオヤツのような形状の予防薬では、薬が吸収されず、そのまま体外に排泄されるケースが
   かなりあり、全く予防効果が無いことになりますので、その点でも使用しない方が良いと
   思います。



 (3)錠剤タイプ:ミルベマイシン、システック、モキシデックなどがあります。当犬舎ではミルベマイシン
   たはシステック(ミルベマイシンに蚤の虫卵駆除効果を加えたもの)を使用しています。
     ★付属効果★
       ミルベマイシン:回虫、鈎虫、鞭虫の駆虫
       システック:回虫、鈎虫、鞭虫、蚤の虫卵(成虫の駆虫効果は無し)の駆虫

  (注)安全性が高いと言われるミルベマイシンでも、当犬舎のコナンの例のように、突然、倒れて
   痙攣、硬直等の癲癇様発作を起こし、
アナフィラキシーショック(劇症アレルギー)状態になり、
   命が危なくなることもあるので、常に用心しながら投与して下さい。体重が増え、薬の量を急に
   増やした時は特に注意が必要です。

   
予防薬のアレルギー反応は、ワクチン等の注射より遅く現れます。食間の投与では、だいたい
   3~4時間後、食事とほぼ同時の投与では、硬直、痙攣等の反応が出るのには7時間以上が
   かかっていました。

   
フィラリア予防薬の投与の際は、休診日やその前日は避け、投与後8時間以上経った時にショックを
   起こした場合でも、すぐに獣医師に解毒処置をしてもらえるような早い時間帯に飲ませましょう。
   
そして、予防薬は、蚤ダニ予防薬やワクチン、その他の薬剤や食事とは分けて、予防薬のみの
   単独で与えた方が、何に対するアレルギーなのかが、すぐに分かるので、迅速に対処できます。

   そして、もしも突然に副作用が起き、身体の硬直、痙攣、失禁等が起きれば、硬直や痙攣の間は、
   舌を咬まないように口にタオルを挟み(窒息させないように注意)、すぐに獣医師に連絡して下さい。
   そして、硬直や痙攣の神経症状や弛緩による失禁や排便、ふらつき、徘徊、転倒、浅い呼吸、
   低酸素から来るチアノーゼ等のショック症状に対処する為に、広い安全な場所へ移しましょう。

   転倒、チアノーゼに対しては、毛布やバスタオルで身体を包んでやることも体温の急降下を防ぐ為に
   効果的です。なお、獣医師が往診することができず、来院するように薦める場合は、付き添いの人と
   運転する人の2人で出かけた方が良いです。


   
 (注)現在流通しているフィラリア予防薬は成分で分析すると3種類になります。

   ●
イベルメクチン別名イバメクチン(コリーに厳禁):カルドメックの錠剤&チュアブル(フードタイプ)、
    豚等の家畜用水薬(安い薬だと薦めるペットショップあり)

   ●モキシデクチン:モキシデック錠剤、
注射(死亡例あり)

   ●ミルベマイシン・オキシム:ミルベマイシン錠剤、システック錠剤(同じ成分ですがミルベマイシン
    よりも低刺激だそうです) 当犬舎ではミルベマイシンを使用、但し、合わない子もいますし、
    分量が多過ぎると神経症状が出ます。
      
 
(注)体重30kgの犬の場合に、20~40kg用の10mg錠剤を処方する獣医師がいますが、それでは
    多過ぎますので、体重30kgの犬に投与する場合、10mg錠を砕いて4分の3錠または、それより
    やや少ない量にして下さい。
    ミルベマイシンの錠剤は、回虫その他の寄生虫まで殺せる量になっていますが、ミクロフィラリア
    自体は、もっとずっと少ない量で殺せますし、↑には獣医師が薦めるように月に1度と書いては
    いますが、ミクロフィラリアだけを殺す為なら、月に1度ではなく、35日くらいに1度でも大丈夫です。
    とにかく、薬物に弱いコリーに用いる薬剤は最小限度に留めて下さい。

    当犬舎では、体重21kgのメスだと、投与間隔は 35日で、分量は、10mg錠の2分の1錠または
    5mg錠にしてもらっています。
    動物病院で処方されたからといって、体重21kgの犬に対して、体重が20~40kg用の10mg錠を
    そのまま用いるのでは必要量の2倍にもなりますから非常に危険です。


    コリーに多発すると言われる全身性アカラスの治療薬として、イベルメクチンやミルベマイシン
    (フィラリア予防薬より格段に多量投与)が使用される事があり、フィラリア予防薬としては大丈夫
    であった犬が、アカラス治療では注射直後に死亡した例が過去にJCCコリークラブの会報で
    報告されていましたので、用心が必要です。







 ●蚤・ダニ予防について●

    
ラフコリーの場合、首の毛が擦り切れるので、蚤取り首輪は使用しません。他の
   ペットがいる場合、じゃれて首を咬み合うので危険です。小さいお子さんの場合も、
   素手で触ってしまうので、避けた方が良いでしょう。
   コリーは長毛なので、少々、蚤がいても発見できない事が多く、放置すると厄介な
   
蚤アレルギーになる事もあるので、きちんと予防して下さい。また、ダニの場合は
   
命に関わる恐ろしい病気バベシア症を引き起こす原因となるマダニ(バベシア原虫の
   媒介となる数種のマダニ)がいますので、必ず予防して下さい。温度湿度等により
   大量発生する年があり、関西以西は、特に注意が必要と言われていますが、
   現在は、東京でも症例の報告があるそうです。バベシア症の症状は、貧血、発熱、
   元気消失が主ですが、稀にショック死もあるようです。

   (注)
バベシア症治療薬に対し、コリーはひどい副作用を起こし危険な場合があります。
     他犬種以上にダニ予防には気をつけて下さい。カラス等の野鳥が庭にマダニを
     落とす事があるので御注意下さい。


            


 ■■当犬舎で使用している予防薬■■

   
フロントラインのスポットタイプ(肩甲骨の間に液を落とすタイプ)
   春から晩秋まで、毎月1回投与
      ★効果の持続期間★
         蚤:約2ヶ月 マダニ:約1ヶ月

   (
)この薬は犬の体表の皮脂を伝わって全身に行き渡り、皮脂腺に蓄えられ、
     徐々に、体表と被毛に放出されます。その為、薬が皮脂腺に蓄えられる前に
     シャンプーをすると、せっかくの薬を洗い流す事になります。また、シャンプー直後
     だと、皮脂が十分に出ていないので体表に行き渡りません。その為、獣医さんに
     「シャンプーの前2日と後2日は投与しないようにね。」と注意されるのです。
     用法はきちんと守りましょう!

   (
)フロントラインを投与した直後は、通風の悪い犬舎(バリケン等)には入れないで
     下さい。薬剤の匂いで犬が異変をきたす(口角から泡状のよだれを出すなど)事が
     あります。

   (
)フロントラインやフィラリア予防薬をNETで販売しているところがありますが、
     必要な届けを出さずに行っている所もあるので御注意下さい。農水省の畜産課の
     薬事室にお問合せになると、無許可かどうかが分かるはずです。
     NET販売で購入した薬で副作用を起こした場合、獣医さんに、その対応を求めても、
     快く思われない場合があります。また、フィラリア予防薬の場合、成分が不明で対処
     できない場合もあります。


   
フロントラインの製造元メリアル社のHPの中にあるフロントラインのトップページ
       http://frontlineplus.jp/

   
★★現在は万能のフロントラインですが、何年かすると蚤は薬に対して耐性を持つ
    ようになるので、その頃には、別の薬が必要になってくるかもしれません。あるいは、
    同社の別製品が新発売になるかも?






 ●その他の注意点●

 ■■麻酔■■

   
生後6ヶ月を越すと去勢や不妊手術が可能ですが、コリーのような頭蓋骨の細い
   犬種は、
麻酔に対して過敏でショックを起こすとか、効きが不安定であったりする
   場合があり、麻酔による事故は生死に関わる場合もあるので、麻酔薬の量を
   決める為の体重測定は、病院にて正確に行ってもらって下さい。
   手術は全て涼しい時期の方が、体力の消耗が少なく、手術の傷の治りも早いです。


  ■■ヒート(発情)中の管理■■

   
メス犬は大型犬の場合、生後9ヶ月~13ヶ月くらいで、トップヒート(初潮)を迎える
   場合が多いです。その後7ヶ月間隔とか長い場合は1年間隔で発情を繰り返します。
   不妊手術をしていないメス犬、近所に手術をしていないメスがいる場合の
オス犬
   管理には、十分お気をつけ下さい。ヒートが原因で、
交通事故咬傷事件行方不明
   
雑種の子犬を孕む等のトラブルに巻き込まれぬように、責任を持って管理して下さい。

   メスの発情は約3週間続き、そのうち受胎可能なのは、一般的に開始より10日から
   18日目くらいです。稀に、28日目で妊娠したと言う報告がありますが、平均的には
   12日目から16日目が交配適期です。その時期になると、放し飼いのオスが近所に
   いる場合は、恐ろしいほどの執念で、柵をよじ登り、塀の下に穴を掘り、何が何でも
   侵入しようとします。10cmの隙間からでも入ろうとします。高さ150cmでも、横木が
   入っている柵なら、それを足がかりに登ってきます。体格の違いも妨げになりません。

   また、交配適期になると、メスの方からも積極的に手近のオスに寄って行きます。
   メスが腰を落として、オスの体格に合わせようとする場合もあります。交配適期の
   メスに留守番をさせる場合は、必ずバリケンやクレートのように周囲を囲った所へ
   入れておいて下さい。

   コリー同士の交配は非常に難しく、自然交配が珍しいのですが、皮肉にも相手が
   短毛種の中型だと、それがあり得るので、油断をしないようにして下さい。

   小型室内犬の不妊手術をしていないオスが同居の場合も、油断をしないように
   して下さい。交配適期になると、大型犬のメスは横臥したままで、小型犬のオスが
   交尾しようとする間、動かずにいます。その為、Mダックス×コリー、Gピレニーズ×
   柴犬等という信じられないケースも起こります。

   そして、不妊手術をしていないメスが同居していたり、近所にいる場合は、オス犬は
   非常に気が荒くなったり、メスを求めて脱走して交通事故に会ったり、行方不明に
   なってしまったりします。交配適期のメスの匂いは、オスにとって特別のもので、
   飼主の躾や愛情では制御できない場合があります。本能に突き動かされて人格
   (犬格)が変わってしまうと言っても過言ではありません。

   御自宅に、小さいお子さんがいて オス、メスが同居の場合は、特に厳重に管理して
   下さい。決して本能を侮らないで下さい。ヒートがらみの咬傷事件は多いのです。
   他人や他人の犬に怪我をさせて訴えられる事がないようにお気をつけ下さい。


  (注)メス犬は、ヒートの前後に膣炎を起こす場合があり、生後7~8ヶ月のトップ
   ヒート前の子犬に見られることも珍しくはありません。ヒートが終われば、自然に
   収まったりしますが、あまりに膿色の分泌液が多い時は、獣医師に診てもらって
   下さい。子犬の膿色の分泌液に関しては、まだ子宮蓄膿に罹る年齢ではないので、
   産後や中高年ほど心配しなくても大丈夫です。

  (注)ヒート中は雑菌に感染しやすいので、寝場所はいつも以上に清潔に保つように
   心がけて下さい。室内飼育の場合、それほど神経質になる必要はないのですが、
   ヒート開始から10日目から数日間は、かなりポタポタと血が落ちるので、布製の
   ソファ等には、カバーを掛けた方が良いでしょう。犬用生理パンツをはかせる人や
   人間の介護用オムツに尻尾の出る穴を開けてはかせる人もいます。

  (注)ヒート中の手入れとしては、内股の毛が血や分泌液で汚れて絡むので、
   脱脂綿を生理用ナプキン程度の大きさにカットしたものを何枚か用意し、それを
   お湯に浸して軽く絞り、血で固まった毛を挟むようにして、こすり落とせばよいです。
   特に汚れがひどい時は、お湯を入れた霧吹きで汚れた毛にスプレーした後で
   コーンスターチをまぶし、コーム(金櫛)でとけば、汚れは落ちます。シャンプーは
   交配に他所へ送るメスでなければ、出血が収まってからの方が望ましいです。

  (注)ヒート中の運動管理については、「運動」のページの“特別な場合の運動”の
   中の“ヒート&出産の前後”に詳しく書いています。


 ■■異物誤飲■■

 
犬、特に子犬は、手当たりしだい何でも口に入れます。好奇心が強い為、1歳未満の子犬や未成犬の
 異物誤飲の発生率は、成犬や老犬の2~3倍だそうです。
 犬に与えてはいけない食物としては
鶏の骨、玉ねぎ等のネギ類、チョコレートやナッツ、レーズン等
 ありますが、食物の誤飲の1位は、人間の薬で2番目が
チョコレートになっているそうです。
 投薬治療中の御家族が居るお宅やお子様の居るお宅では、特にお気を付け下さい。

 人間の薬の中でも
正露丸は、子犬や猫が飲むと死亡しますので、厳重に管理をして下さい。
 実は、人間の薬としての正露丸の下痢止めとしての効果を疑う声も上がっています。

 誤飲を起こしやすい犬種もあるそうで、ラフコリーは上位には入っていませんが、注意は必要です。

 内臓に刺さる恐れのある竹串のような物や腸閉塞を起こすような物は全て、犬の傍に置かないように
 しなければなりませんし、室内飼育の場合には、
ゴミ箱の管理には特別の注意が必要です。

 
 特に怖いのは
紐状の物で、タオルや縦に長く引き裂ける布、風で飛んで来た凧糸、ナイロン紐
 
焼き豚やハムのタコ糸などは、非常に危険です。

  砂利や石コロや木切れも好んで口にするようなら気をつけねばなりません。石コロや砂利は胃に
 停滞して慢性嘔吐の原因にもなります。

 
キシリトールは犬には有害ですので、キシリトール入りのガムやキャンディの保管や廃棄には
 注意が必要です。

 
食物の匂いや味の付いたナイロン袋やビニール袋やアルミ箔は、犬はすぐ飲み込もうとしますので、
 廃棄場所には気を付けましょう

 
保冷剤のジェルは非常に危険です。特に肉や魚介類の匂いがついた物には注意が必要です。

 
発酵中のパン生地の誤飲による事故は、パンが主食である国では非常に多く、命に係わる場合が
 多いですから御注意願います。卵やバター等、犬が好む物が大量に入っているので犬は隙あらば
 食べようとしますし、食べた場合、胃の中はイースト菌の発酵に最適な温度と水分がある為、発酵が
 どんどん進み、胃の中で膨張して
周囲の内臓や血管を圧迫し、壊死させることになります。また、更に
 発酵が進んでイースト菌がアルコールを生成し始めると、
急性アルコール中毒の症状を呈するそうです。
 発酵中のパン生地は、体内で膨張する為、嘔吐はできず、痙攣や昏睡を起こし死亡することになります。
 犬がパン生地を飲み込んだ場合は、即、動物病院へ連れて行って下さい。

 当犬舎では、生後40日くらいになって子犬達がペットシーツをイタズラして食べ始めると、すぐに
 洗えるタイプの布製のペットシーツや新聞紙に替えてしまうのですが、
ペットシーツや除菌ティッシュ等の
 ティッシュ類
は非常に腸閉塞を起こしやすく、犬にとっては身近な物であるだけに誤飲事故が多く、
 注意が必要です。
ティッシュの中でも高級な物にはショ糖が使われている為、犬が好んで食べようと
 しますので
、ティッシュの箱を高い所に置くなどして、犬がイタズラして食べないように御注意下さい。


 大型犬は、テニスボールを丸呑みすることも、台所や浴室用のスポンジを丸呑みすることもあります。
 また、人の匂いの付いた
軍手やソックスやストッキングを誤飲することも頻繁に起きます。
 
 
湿布薬は、誤飲して胃粘膜に付着すると重度の胃潰瘍を起こして、胃穿孔の原因になります。

 
カフェインは犬に与えてはいけない物ですが、コーヒーだけでなく、緑茶や紅茶やウーロン茶にも
 用心して下さい。茶葉をたくさん食べると命に関わります。カフェイン中毒が重篤な場合には
 ショック状態となり、腎不全で死亡する場合があります。体重が3kgの子犬や小型犬では
致死量は
 ティー・バッグだと4つ
ですから、ちょうど御家族全員分のティーバッグです。何気なく、犬が居る
 近くのゴミ箱に捨てないようにして下さい。
 

 
煙草の吸殻の誤飲では胃の中の水分に有害なニコチンが溶け出してしまうので一刻を争います。
 すぐに動物病院へ連れて行って下さい。


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 当犬舎や当犬舎の関係者宅で起きた誤飲の事故例

  ●知人宅のシェルティのケースですが、肛門に凧糸の端が見えたので引っ張ってみたが全然抜けず、
   開腹手術で取り出す事になり、お腹を開けてみたら、腸の端から端まで凧糸が縫うように進んでいた
   そうです。腸の一部を開いて糸を取り出し、洗浄、縫合、また腸の一部を切って糸を取り出し、洗浄、
   縫合・・・と繰り返して大手術で一命を取り留めたそうです。

  ●当犬舎の繁殖犬では、ドッグランで友人の小型犬が遊んでいたスポンジボールをコリーが咥えたので
   すぐに取り返したのですが、その直後、油断した途端に再び咥えたかと思うと丸呑みをしてしまい、
   開腹手術になった子が居ます。取り上げたらすぐに片付けて下さい。犬は欲しくてしかたないので
   一度取り上げられた物への執着は強く、チャンスがあらばと狙っています。

  ●友人宅のダックスのケースでは、人間の洋服のタグについていた4~5センチの糸を飲み込んで
   しまい、先に飲み込んでいた同居のゴールデン・レトリバーの抜け毛に巻き付いてしまって腸閉塞になり
   開腹手術で取り出すということがありました。

  ●当犬舎のケースでは、台所の三角コーナーに捨てたアボカドの種を台所に忍び込んで、立ち上がり
   シンクの中の三角コーナーから咥えて取りだし、運動場で他の犬達と舐めあって遊んでいたことがあり、
   すぐに取り上げました。アボカドの果肉は非常に栄養価が高く、犬は喜んで食べますが、皮と種は
   有毒です。実が大好きなだけに種も飲み込もうとするので廃棄する時は用心して下さい。大型犬の
   場合には台所のシンクの中の物は簡単に取れますので、気を付けて下さい。

  ●友人のブリーダー宅のケースでは、犬舎工事に来ていた人が、軍手を使って犬を遊ばせていたら
   犬が軍手を飲み込んでしまい、大変なことになったことがありました。御自宅の敷地内に他人が
   工事等でやって来た時には、煙草の吸殻やボタンや紐状の物を落とさないこと、軍手の管理を
   ちゃんとしてもらうようにして下さい。


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  (注)誤飲の応急処置で塩を大量に飲ませる方法がありますが、飲ませることで、逆に腎臓に大きな
   ダメージが生じたり、血圧の急激な変化が起きますので、腎臓や心臓が悪い犬や、老犬には
   危険です。どうしても動物病院へ連れて行けない状況下ではない限りはお奨めしません。


  (注)厳密には誤飲ではないのですが、クロロフィル入りの犬のオヤツであるグリニーズは、大きい
   牛皮ガム
と同様に喉や食道に詰まらせて窒息死の原因になることが多いので、与える場合は
   人間が傍に居て、見守っているようにして下さい。
   食道に詰まりやすい食べ物の中で意外なところでは、
大量の草大き目にカットした果物や野菜
   あります。腸閉塞を起こしやすい
桃、梅、スモモの種と同じように注意が必要です。

   (注)水銀電池などの有毒物質については、このページの↓の「中毒」を御覧下さい。
   (注)「住環境について」のページにも異物誤飲を起こしそうな物を掲載しています。


                   
                    子犬の回りは危険がいっぱい


 ■■感電■■

   電気コードのラバーは、犬には噛み心地が良いらしく、室内飼育では注意が必要です。
   うちでも、シェルティが子犬の頃に、電気コードを噛むので、ひどく叱りつけ、コードに
   近づけないように色々な物でガードしました。コリーの成犬にドライヤーのコードを
   噛まれた事もありますが、プラグを差し込んでいなかったので助かりました。
   でも、感電で亡くなるケースもありますから、幼犬は特に気を付けて下さい。


 ■■熱中症(熱射病&日射病も含む)■■


   
外気温、湿度、脱水等により、体温調節ができず体温が異常に上昇し、短時間で
   
亡くなる場合がある怖い症状です。直射日光によるものを日射病、そうでないのを
   熱射病、その総称を熱中症と言うようです。真夏に犬を連れ出す時、気温、路面の
   温度、車内温度に御注意下さい。犬には人間ほど優れた発汗作用はありません。
   また、犬の顔の辺りの温度は、路面の照り返しもあり、人間の顔の位置よりも高く、
   排気ガス等も濃いと思われます。また、雨上がりなどは、湿度の面でも、犬の方が
   辛いはずです。外出する際は、犬の身になって安全な涼しい時間帯をお選び下さい。
   夕方の散歩は、気温は下がっても、路面の温度が下がっていない場合があります。
   御自分の手を地面に当て御確認下さい。
 
   真夏の午前中、町内会のバレーボール大会に犬連れで参加し、ほんの1,2時間の
   事ですが、熱射病で犬を死なせた方が、私の掛かり付けの獣医さんのお客様に
   いらっしゃいます。犬は、まだ2歳でした。
                                                        
   また、真夏に、車内に犬だけを長時間置き去りにし、車の傍を離れるのは絶対に
   お止め下さい。万が一、エアコンが故障、あるいは犬がスイッチに触れるなどすれば、
   即、命取りです。私は、ちょっと離れる場合も、エアコンをかけ、同時に、窓も少し
   開けておきます。同じ理由で、エアコンをかけておいて外出する場合も、部屋の窓を
   少し開けておきます。エアコンの効きは悪いですが、もし留守中に停電になったら、
   部屋が密閉されていれば、熱中症で死亡するに違いありません。停電の場合は
   効果なしですが、エアコンの故障の場合の対策として、扇風機と併用したりもします。

   (注)以前に掛かっていた獣医さんに、扇風機は体表からの気化熱を奪うから
     涼しいのであり、皮膚に汗腺のない犬には無意味だと、言われた事があります。
     でも、無意味ではないのです。扇風機をつけると、うちでは、全ての犬が扇風機の
     周りに集まってきます。なぜでしょうか?それは、被毛の間に溜まった熱気を、
     扇風機が吹き飛ばしてくれて気持ちが良いからです。理屈ではなく、何でも犬に
     聞いてみなければダメです。

   (注)暑くて可哀相だからという理由で、長毛犬のオーバーコートを剃毛してしまう方が
     いらっしゃいますが、毛は防寒と同時に防熱効果もあります。砂漠の民が長袖服を
     着用するようなものです。毛を刈ると、紫外線に晒されて皮膚が傷み、涼しくなっても
     毛根が働き、毛を伸ばす事ができなくなる場合もあるそうです。犬種によっては、
     生えてくる毛の質が変わる場合もあるそうですので、全身剃毛のサマーカットは
     止めた方がいいでしょう。見栄えが悪くなりますが、脇や内股の毛をバリカンで刈り、
     首の毛を短毛種の毛の長さくらいに切ってやると、元気を取り戻します。



          
                     真夏の午後、日陰でネンネ


 ■■中毒(農薬、食物、動植物の毒、人間用の薬)■■


  ★
除草剤殺鼠剤などの薬物中毒と、悪意のある人間により農薬などを混ぜた餌を
   
放り込まれる事は、それほど珍しい事ではありません。私の知人宅でも、近隣に
   毒入りの餌が、ばら撒かれ、飼い犬が亡くなりましたが、新聞沙汰にはなりません
   でした。また、近頃の除草剤は、撒いたかどうかが分からないので、春~夏の間の
   散歩コースには、十分に神経を使って下さい。

   春に青草を食するのは、自然の本能で犬の身体にとっても良い事ですが、御自宅の
   敷地以外の草を食べさせる事は、非常に危険です。猫用の食用草等を利用するか、
   御自宅の庭の一角に雑草を残しておくかすれば良いでしょう。


  ★農薬以外でも
チョコレート(成分のテオプロミンが有害で犬の体重1kg当たり
   250~500mg、製菓用チョコだと30gが致死量)を、近所の子供に与えられて
   中毒を起こす場合もあり得ます。通りがかりの人に勝手に食べ物を与えられない
   工夫が必要です。当犬舎では、裏も表も、フェンスや柵は2重にしてあり、餌を
   投げても届かないくらいの間隔を空けています。
   犬は
玉ねぎで中毒を起こす事があるので与えないようにしましょう。


  ★また、一般に知られていませんが、
ヒキガエルには耳下腺から強力な毒を出すのが
   います。子犬がヒキガエルと遊んでいたら、すぐに止めさせて下さい。それと、
   毒蛇が出る地域にお住まいの方は、夏の夜と早朝の散歩は用心して下さい。
   
  ★当犬舎の近所では
マムシが出ます。山奥でもなく、県庁所在地にも空いていれば
   車で15分でも行ける場所なのですが、近くのベッドタウンが造成された小さい山が、
   その昔は、マムシの巣くう山だったとかで、住処の無くなったマムシが、用水路を
   伝って流れてきて、JRの線路脇の草むら等に巣を作っているのです。犬の散歩中、
   農家の人が始末したマムシを何度か見ました。私が子供の頃、こんな事は無かった
   のに、本当に怖いです。
   マムシは卵胎生と言い、
9月頃に母親の体内で卵から孵り、ヘビの形になって
   生まれてきます。その時期、母マムシは気が荒くなり、
人や犬を咬む場合が多いので、
   草むらへは入ったり、犬だけ草むらへ放したりしない方が賢明です
。現在、へび避け
   スプレー等は開発されていないそうです。
   万が一、犬が四肢をマムシに咬まれたら、咬まれた場所の付け根を軽くしばり(きつく
   縛ると鬱血して組織が腐ります)、ヘビの口のばい菌から守り、ヘビの毒をある程度
   分解する為に、咬まれた傷口を消毒して(処置する人の手に切り傷等が無いことが
   必須条件です)、一刻も早く動物病院へ連れて行って下さい。
     参考サイト:財団法人日本蛇族学術研究所のサイトです。
         
 http://www.sunfield.ne.jp/~snake-c/

  ★海へ遊びに行く時は、岩場で釣り人が捨てた
フグの死骸を食べさせないように
   気を付けて下さい。干からびていても毒は残っています。また、釣り針が落ちていて
   それを踏んで怪我をする場合もあるので、御注意下さい。


  ★身近な植物の中にも、犬が食べると中毒を起こし、危険な物があります。
   次の植物ですので、植えているなら、お庭や菜園に犬を近づけないように
   して下さい。
   
ツツジ、ポインセチア、シャクナゲ、アイビー、シクラメン、イチジク、クルミ、スイセン、
   チューリップ、クロッカス、スズラン、球根植物のほとんど
   トマト(茎、葉、ヘタが有害)、玉ねぎ、ネギ、ニラ、ニンニク
ソテツの実(猛毒)

   (注)中毒を起こすわけではないのですが、カマキリなどの昆虫の一部には寄生虫の
    いるものがいますので、食べさせない方が良いでしょう。

  ★「食餌」のページで書いているように、下痢の時には人間用の乳酸菌の薬である
   ビオフェルミンやビール酵母のエビオスを与えますが、人間用の薬の中には
   犬や猫にとって非常に危険な物があるので、不用意に与えないようにして下さい。
   下痢止めの薬の正露丸は、猫には死亡事故が多く厳禁ですが、犬の場合も同様に
   死亡事故は起きています。絶対に与えないようにしましょう。


 ■■その他お役立ち情報■■

   
★(社)日本獣医師会のサイトです。
     ここのリンク集には、色々専門的な部署のサイトが出ています。

           http://nichiju.lin.gr.jp/



   ★北海道にお住まいの方は、飼い犬や飼い猫が野ねずみを食べたと疑われる場合は、
    恐ろしい人畜共通感染症であるエキノコックスに感染していないかどうかの検査を
    動物病院で受けることをお奨めします。
    2014年の4月4日付で愛知県にてエキノコックスに感染した犬が見つかっておりますので、
    御注意下さい。
             http://www.pref.aichi.jp/0000071035.html

      バイエル社のエキノコックスに関するページ
             http://www.bayer-pet.jp/vet/infection/zoonosis/echinococcosis.html

      エキノコックスの治療薬として使われるドロンシット錠について
             http://www.nval.go.jp/asp/asp_showDetail_DR.asp?argeCode=2996

      バイエル社のドロンシット錠(薬品名はブラジクアンテル)のページ
             http://www.bayer-pet.jp/vet/products/dron_s01.html


      ドロンシット錠の副作用に関するページ 

          ↓のページの「品名」にドロンシット、報告年月日に平成17年12月~平成26年4月と
          入力して検索すると11件ヒットします。
             http://www.nval.go.jp/asp/se_search.asp  

             http://www.nval.go.jp/asp/asp_showDetail_DR.asp?argeCode=2996


    
 
 ●掲載ページについて

 肛門腺絞りについては「grooming(手入れ)」のページに載せています。

 不妊、去勢手術や停留睾丸(片睾丸)については「不妊手術」のページに載せています。




犬の医療に関する本  

 

 イラストでみる犬の病気 (KS農学専門書)

 
 

犬の病気に関する本を御紹介しておきます。私は1996年の初版本を持って
いるので、買ってから17年も経っています。表紙は破れ紙も焼けているの
ですが、手放せません。新しい情報がNETでいくらでも手に入る今でも、
これだけは手放せません。それくらい犬の専門家であるブリーダーの私が
頼りにしている本です。
動物病院でもこの本を置いているところは多いそうです。たぶん、飼主さんに
説明をするのにとても便利だからだと思います。イラストの方が、病巣がどんな
風になっているのか、周辺の臓器との関係はどうなのかというのを説明する際、
エコーやレントゲン写真よりも分かりやすいからだろうと思います。

今年の3月に13歳で亡くなったターシャが、たしか10歳頃に子宮蓄膿症で
大出血をした時、すぐこの本で確認しておき動物病院へ駆けつけ、即、手術に
なりました。コリーに限らず、老犬を飼っている方には持っておいて損の無い
本です。先日、ミリオンの徘徊動画が放送されたフジTVの「とくダネ」で、
言っていたのですが、日本で飼われている犬のたしか56%だか57%以上
だかが7歳以上の老犬なのだそうです。どんなに健全な子であっても、老齢に
なれば白内障など様々な老化現象が出てきます。

そういう時、傍らにこの本があれば安心だと思います。このシリーズは猫用のも
あります。私が広告を載せているムツゴロウさんの本もですが、出版されてから
これほど長い年月が経っても、出版当時のカバーで売られているのですから、
よほど評判の良い本なのだと思いますね。中古品もあるようですが、この本を
手放すのは飼犬が死んで不要になったからだろうと思います。犬がそばに居る
限りは、この本を売りに出したりはできないと思うんです。稀に見る価値ある
本です。サイズは22.5×30cm、ソフトカバーでオールイラスト入りです。



 

 人間と動物の病気を一緒にみる : 医療を変える汎動物学の発想

 
 
 


 

 
 




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http://airwoman.if.tv/